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なぜ日本の子供は「お金を稼ぐ経験」が足りないのか

       

「日本の子供のお小遣いは少ない」とよく言われます。

確かに、ある国際調査では日本の子供の収入は週平均808円で、国際的に見て低い水準でした。

しかし私たちアップルハウスは、本当の問題は金額ではないと考えます。

問題は、日本の子供のお金が「もらうお金」に偏り、「自分で生み出すお金」の経験が極端に少ないことです。

本記事では、なぜこの偏りが生まれるのか、そして家庭で何ができるのかを解説します。

日本の子供のお金事情を国際比較する

まず、データを確認します。

週平均808円という数字

2020年にアクサ・インベストメント・マネージャーズが9カ国の8歳から15歳の子供とその親を対象に行った調査によると、日本の子供のお小遣いやお手伝いの報酬などを含めた収入は週平均808円でした(出典:アクサ・インベストメント・マネージャーズ 9カ国調査 2020年)。

国際的に低い水準

この金額は、調査対象国の中でも低い方でした。

欧米では、お手伝いなどで自分で稼ぐという家庭が多く、お金の教育も日本より早い段階から取り入れられています(出典:Popyful/FP解説記事)。

金額だけを見ると見誤る

「日本の子供のお金は少ない」という事実は確かです。

しかし、金額の多寡だけに注目すると、本質を見誤ります。

本当の問題は「金額」ではなく「偏り」

私たちが注目するのは、お金の「出どころ」の偏りです。

日本は「もらうお金」中心

日本の子供のお金は、親からもらうお小遣い、祖父母からのお年玉など、「もらうお金」が中心です。

自分で価値を生み出して得るお金の経験が、極端に少ないのが特徴です。

海外は「稼ぐお金」も含む

欧米では、お手伝いの報酬、近所の手伝い(芝刈り・ベビーシッターなど)、フリーマーケットでの販売など、子供が自分で稼ぐ経験が日常的にあります(出典:Popyful/FP解説記事)。

「もらう」と「稼ぐ」のバランス

問題は金額ではなく、「もらうお金」と「稼ぐお金」のバランスです。

日本の子供は、このバランスが「もらう」に大きく偏っています。

「もらうお金」だけで育つとどうなるか

もらうお金だけで育つと、お金に対する一面的な感覚が育ちます。

「お金は与えられるもの」という感覚

もらうお金だけだと、「お金は黙っていても与えられるもの」という感覚が育ちがちです。

お金が「どこから来るのか」「どうすれば生まれるのか」を学ぶ機会が少なくなります。

「価値と対価」の理解が育ちにくい

自分で稼ぐ経験がないと、「価値を提供して対価を得る」という経済の基本原理を体感できません。

これは、将来働くこと・お金を生み出すことへの理解の土台が弱くなることを意味します。

受け身の金銭感覚

「もらう」ことに慣れると、お金に対して受け身になります。

自分でお金を生み出す・増やすという能動的な発想が育ちにくくなります。

海外の子供が学んでいること

海外、特にアメリカの子供は、早い段階から実践的にお金を学んでいます。

「自分で稼ぐ」が日常

アメリカでは、子供たちに金融教育を教えることが主流です。

フリーマーケットでの販売のような実践的な経験を通じて、子供が自分でお金を稼ぐことの重要性が認識されています。

失敗も含めた実体験

「商品が売れない」「値段の付け方を間違えた」といった失敗も含めて、実体験から学びます。

教科書ではなく、実際にお金を生み出す経験が、金融リテラシーの土台になります。

「生み出す側」の視点

自分で稼ぐ経験は、「お金を生み出す側」の視点を育てます。

これは、将来事業を起こしたり、投資で資産を生み出したりする発想につながります。

家庭で「生み出す経験」を作る

では、日本の家庭で「生み出す経験」をどう作ればいいのでしょうか。

お手伝いの報酬制

家族の役割とは別に、特別なお手伝い(洗車・大掃除など)に報酬を設けます。

「価値を提供して対価を得る」最初の経験になります。

不用品の販売

子供の不用品を、フリマアプリやフリーマーケットで一緒に売ってみます。

「値段をつける」「売れる工夫をする」という経験ができます。親の管理のもとで行うことが前提です。

手作りのものを売る

手作りのアクセサリーやお菓子を、家族や許可された場で販売してみます。

「自分の手で価値を生み出し、対価を得る」体験です。

「もらう」と「生み出す」を両立させる

お小遣い(もらうお金)を否定する必要はありません。

「もらうお金」で予算管理を、「生み出すお金」で価値創造を、両方バランスよく経験させることが理想です。

大人にも通じる「もらう」と「生み出す」

この「もらう」と「生み出す」のバランスは、実は大人の家計にもそのまま当てはまります。

給与は「もらうお金」

会社員の給与は、ある意味「もらうお金」に近い性質を持ちます。

安定している一方、自分でコントロールできる範囲は限られます。

資産が生む収入は「生み出すお金」

一方、投資や資産が生む収入は、「自分で仕組みを作って生み出すお金」です。

家賃収入や配当のように、自分の判断で構築する収入源です。

大人も「両輪」が理想

子供に「もらう」と「生み出す」の両方を経験させたいなら、まず親自身が両輪を持つことが説得力を生みます。

給与だけに頼らず、自分で生み出す収入源を持つ⸺この発想を、私たちアップルハウスの資産形成講座ではお伝えしています。

よくあるご質問

Q1. 日本の子供のお小遣いは、本当に少ないのですか?

A. ある国際調査では、日本の子供の収入は週平均808円で、調査対象国の中でも低い水準でした(出典:アクサ 9カ国調査 2020年)。ただし、本質的な問題は金額より「もらうお金」への偏りだと私たちは考えています。

Q2. 子供に「お金を稼がせる」のは、教育上よくないのでは?

A. お金への執着を煽るのは確かに避けるべきです。しかし「価値を提供して対価を得る」経験は、働くことの原理を学ぶ健全な教育です。家族の役割と、価値を生む仕事を分けることが大切です。

Q3. フリマアプリで子供に売らせるのは、安全面が心配です。

A. 必ず親の管理のもとで行うことが前提です。出品・取引・発送は親が行い、子供は「値段をつける」「売れる工夫を考える」という思考の部分を体験する、といった形が安全です。

Q4. お手伝いの報酬制は、何歳から始められますか?

A. お金の概念が理解できる小学校低学年頃から始められます。最初は簡単な特別お手伝いから、対価としてのお金を体験させるのが現実的です。

Q5. お小遣い(もらうお金)はやめるべきですか?

A. やめる必要はありません。「もらうお金」は予算管理を学ぶ機会です。「もらう」と「生み出す」の両方をバランスよく経験させることが理想です。

8. まとめ

日本の子供のお金事情について、結論は3つです。

  • 日本の子供の収入は週平均808円で国際的に低水準だが、本当の問題は金額ではない
  • 問題は「もらうお金」への偏りで、「生み出す経験」が極端に少ないこと
  • 家庭で報酬制・不用品販売などを通じて「生み出す経験」を作れる

そしてこの「もらう」と「生み出す」のバランスは、大人の家計(給与+自分で生む収入)にもそのまま当てはまります。子供に教えたいことは、まず親自身が実践することで説得力を持ちます。